AugmentedBacklight

AugmentedBacklight: 液晶ディスプレイの光表現の拡張

私たちが生活する実世界には様々な光が溢れていますが、 こうした表現を従来のディスプレイで体験することは困難です。たとえば、木漏れ日を感じながら読書する体験は、 テレビやディスプレイに映った木漏れ日の映像とは大きく異なります。本研究では、液晶ディスプレイのバックライトを拡張することで実世界の光を想起させるような表現を行うシステム「AugmentedBacklight 」を提案します。
AugmentedBacklightのコンセプトは、バックライトを拡張することによって、実世界の光を想起させる/人の印象に残るといった、多様な光表現をLCD 上で再現することです。まず、透過型液晶の背面に半透明のスクリーンを設置し、背後からプロジェクターで光の映像を投影するようなプロトタイプを作成しました。コンテンツに合わせて様々なバックライトの表現を実現します。このとき、制御用PCでは、液晶パネル上で表示するコンテンツ(=「表示コンテンツ」と呼ぶ)と、その光源として 使用する映像コンテンツ(=「光源コンテンツ」と呼ぶ)を制御します。コンテンツに合わせたバックライトの表現例として、表示コンテンツに「電子書籍」、光源コンテンツに「木漏れ日の映像」を用いた場合のAugmentedBacklightによる表現例を、図に示します。これによって、木漏れ日の下で読書をしているような効果を得られるかもしれません。

AugmentedBacklight効果例:こもれびの下で読書風    AugmentedBacklightのコンセプト

 

関連発表

  • Maho Oki, Koji Tsukada, and Itiro Siio. AugmentedBacklight: expansion of LCD backlights using lighting methods in the real world. In Proceedings of the 15th international conference on Human-Computer Interaction: users and contexts of use – Volume Part III (HCI’13), pp.209-216(Aug, 2013). [PDF]
  • 沖 真帆,塚田 浩二,椎尾 一郎: AugmentedBacklight:液晶ディスプレイの光表現の拡張,情報処理学会 インタラクション2011論文集,pp.339–342 (2011). [PDF]